「食欲の秋」という言葉があるように、秋になると食べ物がおいしく感じ、食欲が増すのはなぜでしょうか?
単に気候が涼しくなって過ごしやすくなるから、という理由だけでなく、科学的な根拠も存在します。
今回は、「食欲の秋」のメカニズムを、満腹中枢とセロトニンという2つのキーワードを軸に解説していきます。
Contents
満腹中枢とは?
満腹中枢とは、脳の視床下部にある神経細胞群のこと。
- 摂食行動の抑制
- 満腹感の認識
などに関わっています。
満腹中枢が正常に機能することで、私たちは適切な量を食べ、満腹感を得ることができます。
セロトニンとは?
セロトニンとは、脳内で合成される神経伝達物質の一つで、
- 精神安定作用
- 幸福感
- 満腹感
などに関わっています。
セロトニンが不足すると、
- 不安
- うつ
- イライラ
- 食欲亢進
などの症状が現れることがあります。
なぜ秋に食欲が増すのか?満腹中枢とセロトニンの関係
秋に食欲が増す原因には、以下の2つの要素が考えられます。
1. セロトニンの分泌量の変化
セロトニンは、日光を浴びることで分泌量が増加します。
秋になると、日照時間が短くなるため、セロトニンの分泌量が減少し、その結果、食欲が増加すると考えられています。
また、セロトニンには満腹感を与える効果もあるため、分泌量が減ると満腹感を感じにくくなり、食べ過ぎてしまう可能性もあります。
2. 気温の変化
気温が下がると、体温を維持するためにエネルギーが必要になります。
そのため、食欲が増し、エネルギーを蓄えようとするのは自然な反応と言えます。
秋の味覚も食欲を刺激?
秋には、
- サンマ
- サツマイモ
- カボチャ
- キノコ
- 新米
など、美味しい食材がたくさんあります。
これらの食材は、香りや見た目、食感などが食欲を刺激し、さらに食欲を増進させる要因の一つと考えられます。
食欲の秋は科学的に正しい!
「食欲の秋」は、気候や日照時間の変化によってセロトニンの分泌量が減少し、満腹中枢の働きが鈍くなることが原因であることが分かりました。
つまり、「食欲の秋」は、科学的に正しい現象と言えるのです。
食欲の秋との上手な付き合い方
食欲の秋は、美味しいものを楽しむ絶好の機会です。
しかし、食べ過ぎには注意が必要です。
以下のポイントを参考に、食欲の秋と上手く付き合っていきましょう。
1. バランスの取れた食事を心がける
偏った食事は栄養バランスを崩し、体調不良の原因になります。
様々な食材をバランス良く食べることが大切です。
2.食事の取り方
欠食は、血糖値の乱高下を引き起こし、過食に繋がる可能性があります。
3食規則正しく食べるようにしましょう。
3. よく噛んで食べる
よく噛んで食べることで、満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぐことができます。
4. 適度な運動
適度な運動は、セロトニンの分泌を促進し、ストレス解消にも繋がります。
ウォーキングやジョギングなど、無理のない範囲で運動を取り入れましょう。
5. 睡眠時間を確保する
睡眠不足は、食欲を増進させる原因の一つです。
十分な睡眠時間を確保し、質の高い睡眠をとりましょう。
6. ストレスを溜めない
ストレスは、自律神経を乱し、食欲を増進させる原因になります。
自分なりのストレス解消法を見つけ、ストレスを溜めないようにしましょう。
まとめ
食欲の秋は、美味しいものを楽しむことができる素晴らしい季節です。
しかし、食べ過ぎには注意し、バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけ、健康的な食生活を送りましょう。